リモートワークや学習で脳や目を酷使する人が意識したい必須脂肪酸です。
DHA(ドコサヘキサエン酸)は神経細胞の膜に多く含まれ、情報伝達の滑らかさと視覚のシャープさを支えます。
EPAと併用して朝夕の食事で脂質と一緒に摂り、酸化しないよう保管にも配慮しましょう。
- 主な働き:脳・視覚のサポートと循環ケア
- 摂るタイミング:朝と夜の食事で脂質とともに
- 相性:EPAやビタミンB群と神経サポートを補完
- 注意:高用量サプリは出血傾向に配慮
- 食品例:マグロ、サーモン、サバ、青魚の刺身
DHAとは
DHAは長鎖オメガ3脂肪酸の一つで、脳や網膜の細胞膜構造を支える重要な成分です。NIH
母体や乳児の脳発達にも必要とされ、妊娠・授乳期のサポート栄養素として国際的に推奨されています。NIH
EPA同様、体内合成が限られるため食事やサプリメントでの補給が欠かせません。
からだでの働きと科学的知見
成人を対象にした無作為化試験では、DHA補給が脳への取り込みを示し、神経細胞膜に直接届けられることが確認されています。PubMed
乳児の視覚発達を扱った研究では、DHAを含む母乳・調製粉乳が視力の成熟を支えると報告され、妊娠・授乳期の摂取が強調されています。PubMed
妊娠期のオメガ3補給は母体・胎児の健康を支えるとするレビューがある一方、海産物由来の汚染物質や出血傾向にも注意が必要とまとめられています。PubMed循環ケアとの連携にはEPAの記事も参照してください。
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 脳への取り込み | 中 | DHAが直接神経膜へ届くことを確認 |
| 乳児の視覚発達 | 中 | DHA補給で視力の成熟を支援 |
| 妊娠期の活用 | 低〜中 | 母体・胎児への利点と注意点が示唆 |
摂り方とタイミング
朝食にサーモンやサバの缶詰を添え、夕食に刺身や焼き魚を取り入れると自然にDHAが摂取できます。
サプリメントはEPAと合計で1,000〜2,000mg/日を目安に、食後に分けると胃腸への負担が少なく吸収も高まります。
藻類由来のDHAサプリは魚アレルギーの人にも利用しやすく、ヴィーガン食を続ける際の選択肢となります。
栄養素どうしの関係と注意点
DHAとEPAは相乗的に細胞膜の流動性を高め、神経や心血管の健康を支えます。NIH
ビタミンB群(特に葉酸・ビタミンB12・B6)と併用するとホモシステインの調整が進み、脳血管ケアに寄与するとされます。葉酸の記事やビタミンB12の記事も参考にしてください。
抗凝固薬や抗血小板薬と併用する場合は、医療職の指導のもと出血傾向を確認しながら使用します。PubMed
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| DHA×EPA | ◎ | 細胞膜と循環ケアを相互補完NIH |
| DHA×ビタミンB群 | ○ | 脳血管ケアを支援PubMed |
| DHA高用量×抗凝固薬 | △ | 出血リスクに注意し医療職と管理PubMed |
食品から摂るには
マグロ、カツオ、サーモン、サバなどの脂の多い魚にDHAが豊富です。NIH
週2〜3回の魚料理に加え、ツナ缶や魚介サラダを常備すると日々の摂取量が安定します。
加熱で酸化しやすいため、照り焼きやホイル蒸しなど短時間で仕上げるレシピを選ぶと風味と栄養を保ちやすくなります。
