濃い紫色が特徴のビルベリー(Vaccinium myrtillus)は、アントシアニンを豊富に含む果実として視覚ケアに利用されてきました。
ブルーライト・夜間運転・加齢による視覚ストレスが気になる人に、抗酸化と血流サポートの両面から働きかけます。
ただし抗凝固薬との併用では出血傾向が強まる恐れがあるため、用量と薬歴を確認してください。
- 主な働き:アントシアニンによる視機能・血流・抗酸化サポート
- 摂るタイミング:朝食や間食に冷凍ベリー1/2カップ、またはエキス80〜160mg
- 相性:ルテイン・DHA・ビタミンCで目のケアを多角的に補完
- 注意:抗凝固薬・抗血小板薬の服用者は医療職に相談
- 食品例:冷凍ビルベリー、100%ジュース、標準化アントシアニンエキス
ビルベリーとは
ヨーロッパ原産の野生ブルーベリーで、果肉まで濃い紫色をしており、アントシアニン含量が栽培ブルーベリーより高いとされています。
アントシアニンは視覚紫色素ロドプシンの再生や血管の弾力維持に関わると考えられています。
からだでの働きと科学的知見
アントシアニンを含むビルベリーサプリのプラセボ対照試験では、夜間視覚やコントラスト感度をサポートした報告があります。PubMed 心筋梗塞後の患者を対象にしたオープンラベルRCTでは、フリーズドライビルベリー補給により歩行距離と脂質プロファイルに良好な変化が報告されています。PubMed システマティックレビューでは、ビルベリー補給が代謝・心血管リスク指標の上向きに寄与する可能性がまとめられています。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 夜間視力・コントラスト | 低 | プラセボ対照試験で上向きの報告 |
| 代謝・心血管指標 | 低〜中 | レビューで脂質・炎症への影響を示唆 |
| 抗酸化 | 低 | 食品中のアントシアニンによる一般的影響 |
摂り方とタイミング
冷凍ビルベリー1/2カップをヨーグルトやオートミールに加えれば、自然な形でアントシアニンと食物繊維が摂れます。
標準化エキス(アントシアニン25%など)は1日80〜160mgの臨床用量が用いられています。
就寝前に摂ると夜間視覚のサポートを感じやすいという声もありますが、糖質摂取量に注意してください。
栄養素どうしの関係と注意点
ルテインやゼアキサンチンと併用すると、網膜黄斑色素とアントシアニンによる血流サポートで視覚ケアが強化されます。ルテインの記事参照。
DHAやEPAと合わせると網膜の細胞膜流動性が保たれ、目の疲れに多方面からアプローチできます。DHAの記事、EPAの記事参照。
アントシアニンは抗血小板作用があるため、ワルファリンなど抗凝固薬を服用している場合は医療職に相談し、過剰摂取を避けましょう。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| ビルベリー×ルテイン | ◎ | 視覚サポートを多層化PubMed |
| ビルベリー×DHA | ○ | 網膜細胞膜を補完PubMed |
| ビルベリー×抗凝固薬 | △ | 出血リスクに注意し医療職に相談 |
食品から摂るには
冷凍ビルベリーを購入し、スムージーやボウル、サラダに加えると手軽です。
100%ジュースは糖質が高い場合があるため、水で割る、無糖タイプを選ぶなどの工夫でカロリーを抑えましょう。
乾燥パウダーは携帯性が高く、プロテインシェイクやヨーグルトに混ぜて使えます。
