牧草として知られるアルファルファ(メディカゴ・サティバ)は、乾燥葉やスプラウトを通じてビタミン・ミネラルを補えるハーブです。
一方で臨床エビデンスは限定的で、L-カナバニンなどの成分が自己免疫疾患を悪化させる恐れがあるため、体質に合わせた慎重な利用が求められます。
栄養補助として取り入れる場合も、血液検査や症状の変化を記録しながら継続しましょう。
- 主な働き:ビタミン・ミネラル補給、フィトエストロゲンによる女性バランスサポートの可能性
- 摂るタイミング:サラダやスムージーにスプラウトを追加、乾燥葉粉末1〜2gを水やスープに
- 相性:ビタミンC・鉄・カルシウムと併用すると栄養補給が安定
- 注意:自己免疫疾患、妊娠・授乳、ワルファリン服用者は医療職に相談
- 食品例:アルファルファスプラウト、乾燥葉パウダー、ハーブティー
アルファルファとは
マメ科の多年草で、若芽や葉が食用・ハーブティーとして利用されます。葉にはビタミンK・C・葉酸、カルシウム、マグネシウムなどが含まれ、フィトエストロゲン(クメスタン、イソフラボン)を含有します。MSKCC
からだでの働きと科学的知見
人での臨床試験は限られていますが、アルファルファ抽出物に含まれるバイオカニンAなどのイソフラボンが代謝疾患に関与する可能性が報告されています。PubMed
一方で、L-カナバニンによる自己免疫様症状が報告されたケースがあり、既往症のある人ではリスクを把握することが重要です。PubMed
アレルゲンになり得るタンパク質の存在も示されており、過敏な人ではかゆみやじんましんに注意が必要です。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 代謝サポート | 低 | イソフラボンの機序が検討中 |
| 自己免疫リスク | 低 | L-カナバニンによる報告 |
| アレルギー | 低 | アレルゲンタンパク質が同定 |
摂り方とタイミング
サラダやサンドイッチにスプラウトを一握り加える、スムージーに乾燥葉粉末を小さじ1/2程度加えるなど、食品として少量を継続する方法が一般的です。
粉末サプリの場合は1日1〜2g程度から始め、水分を十分に取りながら様子を見ましょう。
胃腸が敏感な人は食後に摂り、膨満感や下痢が出る場合は中止してください。
栄養素どうしの関係と注意点
ビタミンCや鉄が豊富な食品(アセロラ、ほうれん草)と組み合わせるとミネラル吸収が補完されます。アセロラの記事参照。
カルシウム・マグネシウム補給には、海藻由来ミネラル(アクアミン)との併用も検討できます。アクアミンの記事参照。
自己免疫疾患(SLE等)、妊娠・授乳中、抗凝固薬(ワルファリン)使用中の方は、自己判断でのサプリ利用を避け医療職に相談してください。MSKCC
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| アルファルファ×ビタミンC | ◎ | 鉄・葉酸の吸収を補完 |
| アルファルファ×カルシウム | ○ | 骨ケアの栄養バランスを補う |
| アルファルファ×自己免疫疾患 | △ | 症状悪化の報告があり医療職が必要PubMed |
食品から摂るには
生のスプラウトは洗浄し、冷蔵保存で2〜3日以内に使い切ります。サラダやラップサンドに加えると彩りとシャキシャキ感がプラスされます。
乾燥葉パウダーはスープやハーブティーに溶かせるため、忙しい朝でも手軽に取り入れられます。
芽物は細菌が繁殖しやすいため、免疫が低下している場合は加熱調理するかサプリに切り替えてください。
