赤ワインやブドウの皮に含まれるレスベラトロールは、ポリフェノールの抗酸化力で生活リズムを支えたい人に注目されています。
サーチュイン経路や炎症シグナルを調整し、血管年齢や代謝バランスを穏やかに整える可能性が報告されています。
吸収率が低いため、食事と一緒に摂る・脂溶性の製剤を選ぶなど工夫し、薬との相互作用にも注意しましょう。
- 主な働き:抗酸化・炎症バランスの調整と代謝サポート
- 摂るタイミング:食後に100〜250mg、1日1〜2回
- 相性:オメガ3・ビタミンC・アスタキサンチンと抗酸化ネットワークを補完
- 注意:抗凝固薬・ホルモン感受性疾患では医療職に相談
- 食品例:赤ワイン、ピーナッツ、ブルーベリー、ダークチョコレート
レスベラトロールとは
ポリフェノールの一種で、ブドウやベリー、ピーナッツなどに存在します。
細胞のサーチュイン(SIRT)経路を活性化し、炎症や酸化ストレスを調整すると考えられています。PubMed
サプリでは100〜500mg/日程度が用いられますが、吸収率が低いためナノ化や脂質包接などの製剤が開発されています。PubMed
からだでの働きと科学的知見
PCOS女性を対象としたメタ解析では、レスベラトロールがホルモンバランスや代謝指標を改善する可能性が報告されています。PubMed
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に関する系統的レビューでも、肝機能指標の改善が示唆されています。PubMed
一方で高用量では胃腸症状や薬物代謝への影響といった安全性の課題も報告されており、長期利用時は注意が必要です。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 内分泌・代謝 | 低〜中 | PCOSで代謝指標改善 |
| 肝機能サポート | 低〜中 | NAFLDで肝酵素改善 |
| 安全性 | 低 | 高用量で胃腸症状・薬物相互作用の報告 |
摂り方とタイミング
脂溶性成分のため、主食と一緒に摂ると吸収が高まります。
1日100〜250mgから始め、体調を確認しながら最大500mg程度まで調整してください。
乳化型・リポソーム型・ナノカプセルなど吸収を高めた製剤を選ぶと、低用量でも体感が得られやすいとされています。PubMed
栄養素どうしの関係と注意点
レスベラトロールはオメガ3やクルクミンなど他の抗炎症栄養素と併用すると、心血管や代謝を多面的に支えられます。クルクミンの記事やフィッシュオイルの記事を併読してください。
抗凝固薬やホルモン治療薬と相互作用する可能性が指摘されており、ワルファリンなどを服用中の場合は医療職の管理が必要です。PubMed
腸内細菌がTMAOを産生する可能性もあるため、食物繊維とプロバイオティクスを組み合わせて腸内バランスを保ちましょう。食物繊維の記事参照。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| レスベラトロール×オメガ3 | ◎ | 抗炎症・代謝ケアを補完PubMed |
| レスベラトロール×ポリフェノール複合体 | ○ | 肝機能・代謝への相乗PubMed |
| レスベラトロール高用量×抗凝固薬 | △ | 血液凝固への影響に注意PubMed |
食品から摂るには
赤ワインやブドウの皮、ブルーベリー、ピーナッツに含まれますが、サプリ量に比べると含有量は少なめです。
ワインから摂る際はアルコール量とのバランスを考慮し、ノンアルコールのブドウジュースやダークチョコレートを活用すると安心です。
サプリは遮光・乾燥環境で保管し、開封後は早めに使い切って酸化を防ぎましょう。
