忙しい日々で体が硬く感じる人、季節や年齢によるゆらぎを整えたい人に取り入れたいポリフェノールです。
クルクミンはターメリックに含まれる黄色ピグメントで、抗炎症・抗酸化の働きが注目されています。
吸収率が低いため、脂質や黒コショウ抽出物(ピペリン)と併用し、薬との相互作用に注意しながら使いましょう。
- 主な働き:抗酸化・抗炎症によるコンディション調整
- 摂るタイミング:食事中または食後に分割摂取
- 相性:オメガ3・ビタミンC・プロバイオティクスと総合ケア
- 注意:抗凝固薬・胃薬との併用は医療職に確認
- 食品例:ターメリックカレー、ゴールデンミルク、魚介のスパイス焼き
クルクミンとは
ウコン(Curcuma longa)の主要ポリフェノールで、伝統的なスパイスとして利用されてきました。
抗酸化作用により細胞の酸化ストレスを抑え、NF-κBなど炎症シグナルの調整を助けることが報告されています。NIH
体内での利用率を上げるため、ナノ化、脂質包接、ピペリン併用などの製剤技術が開発されています。
からだでの働きと科学的知見
関節炎患者を対象としたメタ解析では、ターメリック抽出物が痛みの軽減と機能スコアの向上に寄与する可能性が示されています。PubMed クルクミンの課題である低いバイオアベイラビリティに対して、ピペリンなどを用いた製剤で血中濃度が向上すると報告されています。PubMed 脳虚血における神経保護作用に関するレビューでは、クルクミンが抗酸化・抗炎症・抗アポトーシスなど多様なメカニズムを通じて脳を保護する可能性が示されました。PubMed 一方、抗凝固薬との併用では薬効に影響する恐れがあるため、血液凝固を確認しながら使用することが推奨されます。NIH
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 関節の不快感 | 中 | 症状の軽減に寄与する可能性 |
| バイオアベイラビリティ | 中 | ピペリン併用で吸収向上 |
| 薬物相互作用 | 低〜中 | 抗凝固薬使用時は要注意 |
摂り方とタイミング
1日500〜1,000mg程度を、朝と夕の食事中に分けて摂ると胃腸への負担が少なく吸収されやすくなります。
脂溶性のため、オリーブオイルやアボカド、ナッツなどの脂質と一緒に摂ると吸収が高まります。
スムージーやゴールデンミルクに加える場合は、ブラックペッパーを一振りするとピペリンが吸収を助けます。
栄養素どうしの関係と注意点
クルクミンはEPA・DHAなどオメガ3脂肪酸と併用すると、炎症バランスを穏やかに保つ働きが補完されます。EPAの記事を参考にしてください。
抗酸化ネットワークを整えるため、ビタミンC・Eと組み合わせると相乗的な支援が期待されますが、高用量のビタミンEとの併用は出血傾向に注意が必要です。
抗凝固薬・抗血小板薬、胃酸分泌抑制薬との相互作用が報告されているため、服薬中は主治医に相談しながら量を調整しましょう。NIH
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| クルクミン×ピペリン | ◎ | 吸収率を大幅に向上PubMed |
| クルクミン×オメガ3 | ○ | 炎症バランスの調整を補完PubMed |
| クルクミン高用量×抗凝固薬 | △ | 出血リスクに留意し医療職と連携NIH |
食品から摂るには
カレーや炒め物にターメリックを加える、魚介や豆料理のマリネに使うなど、脂質を含む料理に組み合わせると吸収が高まります。
ゴールデンミルク(牛乳や植物性ミルクにターメリック・黒胡椒・シナモンを加えた飲み物)は就寝前のリラックスドリンクとして人気です。
色がつきやすいので、調理器具や衣服に付着しないよう注意しましょう。
