年齢とともに落ちやすい基礎代謝を補助したいときに検討されるのが、DHEAの代謝物である7-Keto DHEAです。
ホルモン活性は弱いとされる一方、熱産生に関与する研究があり、減量プログラムの一部として利用されます。
一方でホルモン検査への影響や薬物との相互作用が懸念されるため、医療職の監督下で慎重に使いましょう。
- 主な働き:熱産生(サーモジェネシス)と代謝のサポート
- 摂るタイミング:朝・昼の食後に50〜100mgずつ
- 相性:運動・高たんぱく食・十分な睡眠で代謝を多角的に支援
- 注意:ホルモン検査・抗凝固薬・甲状腺疾患との相互作用に留意
- 食品例:体内で合成されるため食品にはほぼ含まれず、サプリ中心
7-Keto DHEAとは
デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)が代謝されてできる酸化体で、アンドロゲンへの変換がほとんど起こらないとされています。
DHEAと同様、加齢とともに体内濃度が低下し、熱産生や脂肪酸代謝を支援する可能性が研究されています。
からだでの働きと科学的知見
健康成人におけるサーモジェネシス試験では、7-Keto DHEAを含むサプリが安静時代謝量を増やしたと報告されています。PubMed
安全性試験では、最大200mg/日までの段階投与で重大な副作用は認められなかったとされていますが、長期データは限定的です。PubMed
しかし体重減少に関するデータはまだ少なく、系統的レビューでも影響の大きさや持続性について慎重な評価がされています。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 熱産生・代謝 | 低〜中 | 安静時代謝量を増やす可能性 |
| 安全性 | 低 | 短期試験では忍容性良好 |
| 体重減少 | 低 | データが限られ結果は一定せず |
摂り方とタイミング
多くの研究で1日100〜200mg(50〜100mgを2回)が採用されています。夕方以降の摂取は覚醒感や体温上昇で睡眠に影響する場合があるため、朝と昼に分けて摂取しましょう。
空腹時より食後に摂る方が胃腸が安定するため、朝食・昼食後に組み込むと続けやすくなります。
運動や高たんぱく食、十分な睡眠と組み合わせて総合的な代謝ケアを行ってください。
栄養素どうしの関係と注意点
7-Keto DHEAはホルモン検査(DHEA-S、テストステロンなど)に影響する可能性があるため、採血前は摂取を中止し医療職に報告してください。
EPA・食物繊維・クルクミンなど炎症バランスを整える栄養素と併用すると、減量時のコンディションが保ちやすくなります。EPAの記事、食物繊維の記事参照。
抗凝固薬、甲状腺薬、ホルモン療法を受けている場合は相互作用の可能性があるため、事前に主治医へ相談しましょう。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| 7-Keto×運動・高たんぱく食 | ◎ | 代謝向上を総合的にサポートPubMed |
| 7-Keto×抗炎症栄養素 | ○ | 減量時の炎症ストレスを緩和 |
| 7-Keto×ホルモン療法/抗凝固薬 | △ | ホルモン検査や薬効に影響する恐れPubMed |
食品から摂るには
7-Keto DHEAは体内で生成される代謝物で、食事から直接摂るのは困難です。
サプリを選ぶ際は第三者機関の検査済み製品を選び、過剰な宣伝文句に注意しましょう。
粉末は酸化しやすく、カプセルは吸湿で劣化しやすいため、遮光・乾燥環境で保管してください。
