座り仕事や年齢とともに骨や血管が気になる人に寄り添う脂溶性ビタミンです。
ビタミンK2はカルシウムが骨へ定着しやすい環境を整え、血管での過剰沈着を抑える働きが期待されています。
発酵食品やサプリメントは脂質と一緒に摂り、薬を服用中なら医療職と連携しながら調整しましょう。
- 主な働き:骨タンパク質の活性化と血管の石灰化コントロール
- 摂るタイミング:昼食や夕食で脂質を含む料理と合わせて
- 相性:ビタミンD・カルシウム・マグネシウムと骨ケアで補完
- 注意:抗凝固薬使用時は自己判断で増減しない
- 食品例:納豆、チーズ、味噌、発酵バター
ビタミンK2とは
ビタミンK2(メナキノン)は納豆などの発酵食品や動物性食品に含まれ、鎖長の違いでMK-4やMK-7などの型に分かれます。NIH
日本の食事摂取基準ではビタミンK全体で150µg/日が目安量とされ、K1とあわせて日常的に補うことが推奨されています。厚生労働省
脂溶性ながら血中半減期が型によって異なり、特にMK-7は体内滞留が長く骨や血管での働きが注目されています。
からだでの働きと科学的知見
ビタミンK2はオステオカルシンなど骨基質のタンパク質を活性化し、カルシウムを骨へ導く働きが示されています。PubMed骨粗鬆症対策を検討する際はビタミンDの記事で相乗関係も確認してください。
MK-7の継続摂取は動脈スティフネスを穏やかに保つ可能性が報告され、年齢による血管の硬さが気になる人にも検討余地があります。PubMed
カルシウム・ビタミンD・マグネシウムと組み合わせたサプリメント設計では骨密度維持の一助になるとするレビューがあり、複合的なアプローチが提案されています。PubMed抗酸化サポートを加えたい場合はビタミンEの記事を参照すると全体のバランスが分かりやすくなります。
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 骨タンパク質の活性化 | 中 | オステオカルシンを介して骨密度を支える報告 |
| 血管の弾力維持 | 中 | MK-7が動脈スティフネスを緩やかに改善 |
| 複合サプリでの骨サポート | 低〜中 | Ca・D・K2・Mg併用のレビュー |
摂り方とタイミング
納豆やチーズといった発酵食品を脂質を含む食事と一緒に食べると吸収が安定します。NIH
サプリメントの場合は1日45〜180µg程度のMK-7製品が用いられることが多く、他のビタミンK摂取量を考慮しながら耐容上限のガイドライン(設定なしだが過剰を避ける)が示されています。厚生労働省
週末に発酵食品をまとめて食べるより、少量を毎日続けると血中濃度が安定しやすく、骨と血管に穏やかなサポートが期待できます。
栄養素どうしの関係と注意点
ビタミンK2はビタミンDと協調してカルシウムの取り込みと配分を整えるため、両栄養素をバランスよく摂ることが骨や血管のケアで重要です。PubMed
ワルファリンなどの抗凝固薬を使用している場合、ビタミンK2の増減が薬効に影響する可能性があり、医療職の管理下で調整することが推奨されています。PubMed
カルシウム過多になると血管への沈着リスクが高まるため、マグネシウムや抗酸化ケアも含めた総合的なバランスが求められます。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| ビタミンK2×ビタミンD | ◎ | カルシウム配分で相乗効果PubMed |
| ビタミンK2×カルシウム・マグネシウム | ○ | 骨形成とミネラルバランスを補完PubMed |
| ビタミンK2×抗凝固薬 | △ | 薬効に影響する可能性があるため医療職と調整PubMed |
食品から摂るには
納豆、味噌、チーズなどの発酵食品にビタミンK2(特にMK-7)が豊富に含まれます。NIH
脂質を含む主菜と組み合わせたり、オリーブオイルやアボカドと合わせると吸収が高まります。
旅行や外食が続くときは、サプリメントや携帯しやすい発酵食品を活用して摂取リズムを保ちましょう。
