ストレス性下痢やメンタルヘルスが気になる方に向けた、3菌株を組み合わせた複合プロバイオティクスです。 FloraDApt GI(フローラダプトGI)は、Pediococcus acidilactici KABP-021、Lactobacillus plantarum KABP-022、Lactobacillus plantarum KABP-023の3つの臨床菌株を組み合わせた製剤で、ストレス性消化器症状(特に下痢)とメンタルヘルスの改善を目的としています。 2022年に発表された日本人健康成人を対象としたランダム化比較試験(RCT)では、4週間の摂取によりストレス性下痢の軽減、メンタルヘルス改善、仕事生産性の向上が実証されました。 腸脳相関(gut-brain axis)を介して中枢神経系に影響を与え、酪酸産生菌(Faecalibacterium属)の増加と症状改善の相関が科学的に示されています。
- 主な働き:ストレス性下痢軽減・メンタルヘルス改善・仕事生産性向上・酪酸産生菌増加・腸脳相関調節
- 摂るタイミング:朝食前または就寝前(空腹時推奨)、1日1カプセル
- 相性:ストレス管理法(運動・睡眠改善)・食物繊維豊富な食事との併用で相乗効果
- 注意:免疫抑制状態・中心静脈カテーテル留置中の方は医師に相談、抗生物質との併用は2〜3時間間隔を空ける
- 食品例:特定菌株のため通常の食品には含まれない(サプリメント専用)
FloraDApt GI(フローラダプトGI)とは
FloraDApt GI(Intensive GI)は、Kaneka社が開発した3菌株の複合プロバイオティクス製剤で、ストレス性の消化器症状(特に下痢)とメンタルヘルスの改善を目的としています。
この製剤は、多様な腸内環境を持つ地域の住民から分離・精製された臨床菌株を組み合わせており、2022年の日本人健康成人を対象としたランダム化比較試験(RCT)で、ストレス性下痢の軽減とメンタルヘルス改善が実証されています。
配合菌株として、乳酸産生・免疫調節を担うPediococcus acidilactici KABP-021(CECT 7483)、腸内フローラ改善・バリア機能強化を担うLactobacillus plantarum KABP-022(CECT 7484)、抗炎症作用・酪酸産生菌増加を担うLactobacillus plantarum KABP-023(CECT 7485)の3菌株が配合されています。
GRAS認証取得:
2024年に、FloraDApt Intensive GIはGRAS(Generally Recognized As Safe:一般的に安全と認められる)ステータスを取得し、50以上の臨床試験で9つの治療領域での効果が示されています。
からだでの働きと科学的知見
FloraDApt GIは、ストレス性消化器症状の軽減、メンタルヘルス改善、腸内フローラの最適化を助けます。近年の研究では、プロバイオティクスが腸脳相関(gut-brain axis)を介して、中枢神経系に対して支持的な影響を与え、うつ病、不安、自閉症、統合失調症、アルツハイマー病などの精神疾患の発生率を減少またはコントロールすることが示されています。PubMedプロバイオティクスは、ストレス耐性、認知機能、睡眠の質を改善する可能性があり、28日間の試験では、短期記憶、注意力、実行機能などの認知機能の有意な改善と、唾液コルチゾールレベル、皮膚コンダクタンス、睡眠の質、不安などの心理生理学的マーカーの改善が確認されています。PubMed
ストレス性下痢の軽減を助ける:
FloraDApt GIは、ストレス下での下痢関連症状を有意に軽減します。
作用機序として、過剰な蠕動運動を抑制する腸管運動の正常化、腸内pH調整による有害菌抑制、腸内フローラバランスの改善、腸管バリア機能の強化が挙げられます。
2022年のHeliyon誌での日本人成人60名を対象としたRCTでは、4週間のFloraDApt GI摂取によりIzumoスケール(下痢評価指標)で、便意切迫感(P < 0.001)、下痢・軟便の悩み(P < 0.001)、ストレス関連下痢(P < 0.001)、総合下痢スコア(P < 0.001)の改善が確認されました。PMC
メンタルヘルス改善を助ける:
FloraDApt GIは、ストレス下でのメンタルヘルスの維持と改善を助けます。
作用機序として、腸脳相関(gut-brain axis)を介した神経伝達物質調節、炎症性サイトカインの抑制、迷走神経を介した中枢神経系への影響、短鎖脂肪酸(特に酪酸)の産生増加が挙げられます。
2022年のRCTでは、SF-8(Short Form-8)質問票でメンタルコンポーネントスコア(MCS: P = 0.002)、ロール・エモーショナル(RE)スコア(感情的役割機能: P = 0.002)、メンタルヘルス(MH)スコア(精神健康: P < 0.001)のメンタルヘルス指標が有意に改善しました。PubMed
仕事生産性の向上を助ける:
FloraDApt GIは、消化器症状による仕事への影響を軽減し、生産性向上を助けます。
作用機序として、下痢による欠勤(アブセンティーイズム)の減少、出勤しているが体調不良で生産性が低下する状態(プレゼンティーイズム)の改善、日常活動への支障の軽減、QOL(生活の質)の向上が挙げられます。
2022年のRCTでは、WPAI-GH(Work Productivity and Activity Impairment Questionnaire-General Health)で下痢による日常活動への影響(P < 0.001)と総合的な仕事への支障(欠勤+生産性低下: P = 0.010)の改善が確認されました。PubMed
酪酸産生菌の増加を助ける:
FloraDApt GIは、腸内の酪酸産生菌、特にFaecalibacterium属の増加を促進します。
作用機序として、有用菌の栄養源となるプレバイオティクス様作用、腸内pH調整による酪酸産生菌に適した環境づくり、競合的排除による有害菌の抑制、酪酸産生菌の定着促進が挙げられます。
2022年のRCTでは、プロバイオティクス群において、Faecalibacterium(酪酸産生菌)の増加と下痢スコア改善の間に有意な相関が確認されました(P = 0.047)。PubMed プラセボ群ではこのような相関は見られませんでした。
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| ストレス性下痢の軽減 | 高 | 日本人対象RCTで有意な改善確認 |
| メンタルヘルス改善 | 高 | SF-8スコアで有意な改善 |
| 仕事生産性向上 | 中 | WPAI-GHで日常活動への影響が改善 |
| 酪酸産生菌増加 | 高 | Faecalibacterium増加と症状改善の相関確認 |
摂り方とタイミング
摂取量の目安:
研究で使用された用量として、FloraDApt GI製品の場合は1日1カプセルの摂取が基本であり、菌数は製品により異なりますが通常は数億~数十億CFU/日となっています。
製品により菌数や推奨用量が異なるため、各製品の推奨用量に従ってください。
効果的な摂取タイミングとして、朝食前または就寝前は胃酸の影響を最小限にして生菌の腸管到達率を向上させることができ、特に空腹時(食前30分~1時間)が推奨されます。一方、食後は食物が胃酸を緩衝するため菌の生存率が向上する場合があり、製品の形態(腸溶性カプセルなど)に応じて選択することができます。
継続期間として、短期使用(4週間~2ヶ月)ではストレス性下痢の軽減やメンタルヘルス改善の実感が期待でき、2022年のRCT(PMID 36185155)では4週間で有意な効果が確認されています。長期使用(3ヶ月以上)では慢性的な腸内環境改善、過敏性腸症候群(IBS)様症状の継続的管理、腸内フローラの安定化が期待できます。
併用に関する注意として、抗生物質との併用では抗生物質がプロバイオティクスの効果を減弱させる可能性があるため、抗生物質服用の2~3時間後にプロバイオティクスを摂取することが推奨されます。ストレス管理との併用では、適度な運動、睡眠改善、リラクゼーション法などと組み合わせることで、より効果的にストレス性消化器症状を管理できます。
栄養素どうしの関係と注意点
FloraDApt GIの配合菌株は、長い食品利用歴史を持ち、2024年にGRASステータスを取得しています。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| FloraDApt GI×抗生物質 | △ | 2~3時間間隔を空けて摂取推奨 |
| FloraDApt GI×ストレス管理法 | ◎ | 運動・睡眠改善・リラクゼーション法との併用で相乗効果 |
| FloraDApt GI×食事改善 | ◎ | 食物繊維豊富な食事と組み合わせることで腸内フローラ改善効果が向上 |
一般的な安全性として、2022年のRCT(PMID 36185155)では重篤な有害事象は報告されておらず、60名の参加者全員が4週間の試験を完遂しました。GRAS認証により、米国食品医薬品局(FDA)の安全基準を満たしています。
**起こりうる副作用(摂取初期)**として、腹部膨満感、ガスの増加、軽度の腹部不快感が見られることがありますが、これらの症状は通常、腸内フローラが適応する過程で一時的に生じるものであり、数日から1週間程度で改善することが多いです。
注意が必要な方として、免疫抑制状態の方(HIV/AIDS患者、臓器移植後、化学療法中)、中心静脈カテーテル留置中の方(菌血症のリスク)、重症の炎症性腸疾患で入院中の方(医師の管理下で使用)、妊娠中・授乳中の方(安全性データが限られているため、医師に相談)が挙げられます。
食品から摂るには
FloraDApt GIは、特定の3菌株(KABP-021、KABP-022、KABP-023)を組み合わせたプロバイオティクス製剤であり、通常の食品には含まれません。サプリメントとして摂取する必要があります。
製品選択のポイントとして、製品ラベルにKABP-021、KABP-022、KABP-023の3菌株が明記されているものを選択し、製品により菌数が異なるため推奨用量を確認してください。胃酸の影響を受けにくい腸溶性カプセルを使用した製品が推奨され、冷蔵保存が必要な製品もあるため保存方法を確認することも重要です。
類似製品との違い: FloraDApt GIは、ストレス性下痢とメンタルヘルスに特化した菌株の組み合わせです。一般的なプロバイオティクス(ビフィズス菌、アシドフィルス菌など)も腸内環境改善に有効ですが、FloraDApt GIは日本人を対象としたRCTでストレス性症状への効果が実証されています。
