血圧が高めで気になる人や、心血管の健康維持に関心がある人に向けた、オリーブの木の葉から抽出される植物由来成分です。オリーブ葉エキスはオレウロペインなどのポリフェノールを含み、血管内皮機能と脂質代謝の維持に関与します。サプリメントは食事と一緒に毎日継続して摂り、機能維持を助けるのが一般的です。
- 主な働き:血管内皮機能のサポートと脂質プロファイルの調整
- 摂るタイミング:朝夕の食事と一緒に、毎日継続して
- 相性:降圧薬との併用は医師に相談が必要
- 注意:低血圧の人は注意、降圧作用による相互作用
- 食品例:サプリメントが主な摂取源(ハーブティーもあり)
オリーブ葉エキスとは
オリーブ葉エキス(Olea europaea L.)はオリーブの木の葉から抽出され、オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、ルテオリンなどのポリフェノールを豊富に含みます。地中海地域で伝統的に使用されてきた歴史があり、現代では心血管の健康維持に関心を持つ人に広く利用されています。PMC 血圧が高めの人や脂質異常が気になる人にとって、食事と生活習慣を整えつつ、この成分を意識すると安心です。
からだでの働きと科学的知見
オリーブ葉エキスは血圧低下と脂質プロファイルの調整に関与することが複数の研究で示されています。2022年のシステマティックレビューでは、オリーブ葉エキス補給が成人の血圧と脂質プロファイルに有益な影響をもたらし、特に高血圧患者で顕著であったと報告されています。(PMC、PubMed) メタアナリシスでは、収縮期血圧が全体で-6.03 mmHg、拡張期血圧が-2.38 mmHg低下し、特に1,000mg/日の用量では収縮期-11.45 mmHg、拡張期-4.65 mmHgの低下が観察されました。PubMed 別のメタアナリシスでは、500mg/日以上の8週間以上の摂取で収縮期血圧が-5.78 mmHg有意に低下しました。PubMed ランダム化比較試験では、オリーブポリフェノール豊富なエキスが高血圧や脂質異常症などの心血管疾患リスク因子に好影響を与えることが示されました。(PMC、PubMed)
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 血圧低下 | 中〜高 | 複数のメタアナリシスで実証 |
| 脂質プロファイル | 中 | LDLコレステロール低下 |
| 血管内皮機能 | 中 | 動物実験で血管拡張の向上傾向 |
摂り方とタイミング
オリーブ葉エキスサプリメントは朝夕の食事と一緒に摂ることで、血圧と脂質への影響を安定して評価しやすくなります。研究では500〜1,000mg/日程度が使用されており、8〜12週間の継続摂取で変化が観察されています。 オレウロペイン含量が標準化された製品を選ぶことが重要です。少量から始めて様子を見ながら量を調整し、急激な増量は避けましょう。
栄養素どうしの関係と注意点
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| 降圧薬 | △ | 血圧低下の相加作用、医師に相談 |
| 抗糖尿病薬 | △ | 血糖値への影響の可能性、併用注意 |
| 低血圧 | △ | さらなる血圧低下のリスク |
オリーブ葉エキスは一般的に安全とされますが、降圧薬や抗糖尿病薬を使用中の人は相互作用の可能性があります。低血圧の人は使用を避けてください。妊娠中・授乳中の安全性データは限られています。
食品から摂るには
オリーブ葉エキスは以下の形態で利用されます:
- カプセル・タブレット:標準化されたオレウロペイン含有製品
- 液体エキス(チンキ):アルコール抽出液
- ハーブティー:乾燥葉を煮出して飲用(エキス製品より有用性は低い)
- 注意点:製品によりポリフェノール含量が異なるため、標準化製品を選ぶ
一般的な食材としての入手は困難で、サプリメントが主な摂取源です。
