代謝促進や痛み管理に関心がある人に向けた、唐辛子に含まれる辛味成分カプサイシンを豊富に含むハーブです。カイエンペッパーはTRPV1受容体を介したエネルギー代謝促進と痛覚調節に関与します。外用クリームやサプリメントで適切に使用し、刺激に配慮するのが重要です。
- 主な働き:エネルギー代謝促進と痛み伝達調節のサポート
- 摂るタイミング:食事と一緒に少量から、外用は患部に
- 相性:運動と組み合わせるとエネルギー消費が促進
- 注意:胃腸刺激、高血圧・心疾患では医師に相談、過剰摂取注意
- 食品例:唐辛子、カイエンペッパー粉末、外用クリーム
カイエンペッパーとは
カイエンペッパー(Capsicum annuum)は唐辛子の一種で、辛味成分カプサイシンを含みます。カプサイシンはTRPV1受容体を活性化し、痛覚と熱感覚を引き起こすとともに、代謝組織に広く存在するTRPV1を介して代謝介入のターゲットとなります。PMC 代謝促進や慢性痛管理に関心がある人にとって、食事と生活習慣を整えつつ、この成分を補助として扱うと安心です。
からだでの働きと科学的知見
カプサイシンは痛み管理とエネルギー代謝に関与することが複数の研究で示されています。痛みメカニズムとして、TRPV1チャネルを介した高カルシウム流入により感覚神経線維を脱感作し、サブスタンスP(痛み伝達物質)を枯渇させることで、初期の炎症後に最終的な鎮痛をもたらします。PMC 臨床応用として、カプサイシンは神経痛や神経障害性疼痛の治療用クリーム・パッチとして市販されており、関節リウマチ、術後疼痛、慢性神経障害性疼痛に対する第III相臨床試験が進行中です。PMC 代謝への効果として、2.56mg/食のカプサイシン摂取がエネルギー消費の減少を抑制し、脂肪酸化を促進することで負のエネルギーバランスをサポートしました。PMC 経口摂取後の薬物動態では、26.6mg相当のカプサイシン摂取で血漿ピーク濃度が47.1分、半減期24.9分で、90分後に検出不能となりました。NCBI Bookshelf
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 外用痛み緩和 | 中〜高 | 市販製品として承認済み |
| エネルギー代謝促進 | 中 | 脂肪酸化促進 |
| 体重減少 | 低 | 効果は限定的、補助的役割 |
摂り方とタイミング
経口摂取:食事と一緒に少量から始め、耐性を確認しながら増量します。研究では1〜3mg/食が使用されています。空腹時は胃腸刺激が強いため避けてください。
外用:カプサイシンクリーム(0.025〜0.075%)またはパッチ(8%)を患部に1日3〜4回塗布します。初回使用時は灼熱感が生じますが、継続使用で脱感作により軽減します。
栄養素どうしの関係と注意点
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| 運動 | ○ | エネルギー消費と脂肪酸化を促進 |
| 降圧薬 | △ | 血圧への影響、医師に相談 |
| 抗凝固薬 | △ | 出血リスク増加の可能性 |
カプサイシンは交感神経刺激作用があり、若年者でも高用量(カイエンペッパーカプセル)により冠動脈攣縮から急性心筋梗塞を起こした症例報告があります。PubMed高血圧や心疾患がある人は医師に相談してください。
食品から摂るには
カプサイシンは以下の形態で利用されます:
- 生唐辛子・乾燥唐辛子:料理に少量添加(0.5〜1g/食)
- カイエンペッパー粉末:調味料として(1〜2g/食)
- サプリメントカプセル:標準化されたカプサイシン含有
- 外用クリーム・パッチ:痛み管理用(0.025〜8%)
辛味に敏感な人は少量から始めてください。
