樹脂とミツバチ由来成分から作られるプロポリスは、古くから傷のケアや防腐目的に活用されてきました。
ポリフェノールやフラボノイドが多く、抗酸化・抗炎症作用を通じて血糖や気分への影響が研究されています。
蜂製品アレルギーがある場合や、薬を常用している人は安全性を確認しながら使いましょう。
- 主な働き:抗酸化・抗炎症・血糖サポート・気分ケア
- 摂るタイミング:食後にエキス100〜300mg、液体は数滴を水に希釈
- 相性:ビタミンC・β-グルカン・オメガ3で免疫・代謝ケアを補完
- 注意:蜂製品アレルギー、抗凝固薬や抗糖尿病薬との相互作用
- 食品例:液状プロポリス、アルコールフリーエキス、プロポリス入りハチミツ
プロポリスとは
ミツバチが木の芽や樹脂を集め、ミツロウと混ぜて作るレジン状物質で、巣を細菌やウイルスから守るために使われます。
フラボノイド(ケルセチン、ガランギン)、フェノール酸、テルペノイドなどが含まれます。
からだでの働きと科学的知見
うつ症状を抱える成人で、プロポリスが抑うつスコアを改善したランダム化プラセボ対照試験があります。PubMed 糖代謝や脂質、炎症指標を改善したランダム化試験が複数報告され、メタ解析でも血糖・脂質・炎症マーカーの低下がまとめられています。PubMed 抗菌・抗ウイルス作用も研究されていますが、製品による成分差が大きいため品質に注意が必要です。蜂蜜・プロポリス・蜂毒の抗菌特性を包括的にまとめたレビューでは、広範囲のスペクトラムと生物学的特性が報告されています。PubMedプロポリスの抗菌作用メカニズムを評価した包括的レビューでは、細菌細胞壁合成阻害・膜破壊・バイオフィルム形成阻害などが示されています。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| 気分障害 | 低 | 抑うつスコアが改善 |
| 血糖・脂質 | 中 | メタ解析で改善効果が報告 |
| 抗菌・抗炎症 | 低 | in vitro・臨床とも報告多数 |
摂り方とタイミング
エキスカプセルは1日100〜300mgを食後に分けて摂ります。
液状プロポリスは水やハーブティーに数滴垂らして飲む方法が一般的です。
アルコール抽出タイプは刺激が強いため、口腔粘膜に触れないよう水で希釈し、使用後はうがいすると安心です。
栄養素どうしの関係と注意点
ビタミンCやβ-グルカンと併用すると、季節性の不調に対する防御力が補完されます。ビタミンCの記事、β-グルカンの記事参照。
オメガ3脂肪酸と組み合わせると炎症バランスが整い、代謝ケアが多角的に進みます。フィッシュオイルの記事参照。
抗凝固薬や抗血小板薬を使用している場合は出血リスク、抗糖尿病薬と併用する場合は低血糖リスクがあるため医療職に相談してください。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| プロポリス×ビタミンC | ◎ | 抗酸化・免疫サポートを補完PubMed |
| プロポリス×オメガ3 | ○ | 炎症バランスを多角的にケア |
| プロポリス×抗凝固薬 | △ | 出血リスクに留意(医療職に相談) |
食品から摂るには
液状プロポリスは水やハーブティーに数滴加えるだけで簡単に取り入れられます。
プロポリス入りハチミツは舌下でゆっくり溶かすと喉のケアに役立ちますが、糖質摂取量に注意してください。
カプセルやタブレットを選ぶ際は、原産国・蜂種・残留農薬検査の有無を確認すると安心です。
