日焼け後のケアで知られるアロエベラは、内側からのサポートにも応用されてきました。
ゲル部分には多糖体やフィトケミカルが含まれ、胃腸のコンディションや血糖、肌の保湿に働きかける研究があります。
一方で皮部に含まれるアロインは下剤作用が強いため、脱色・脱苦味処理された製品を選ぶことが不可欠です。
- 主な働き:消化サポート・血糖ケア・肌うるおいサポート
- 摂るタイミング:食前または食後に30〜50mlの脱色ゲル、サプリは規格に従う
- 相性:食物繊維・プロバイオティクス・オメガ3と腸・皮膚バリアを補完
- 注意:アロイン(外皮)の過剰摂取、妊娠期・腎疾患・薬との相互作用に注意
- 食品例:脱色済みアロエジュース、ヨーグルトに混ぜるアロエキューブ
アロエベラとは
ユリ科アロエ属の多肉植物で、葉のゲル部分を食品・サプリに用います。
アロインを含む外皮部分は強い下剤作用があるため、食品には脱色・脱苦味処理をしたゲルが使われます。
からだでの働きと科学的知見
過敏性腸症候群(IBS)患者を対象にしたメタ解析では、アロエベラが症状緩和に寄与する可能性が示されました。PubMed 糖尿病性足潰瘍を対象にした二重盲検試験では、アロエゲル添加が創傷治癒を促したと報告されています。PubMed 外用だけでなく、内服でも肌の水分量やコラーゲンスコアを改善した臨床試験があります。PubMedアロエベラの植物化学プロファイルと治療ポテンシャルに関する最新レビューでは、代謝性疾患・消化器系回復・皮膚改善における応用が検証されています。PubMed 創傷治癒における天然物の分子経路を評価したレビューでは、アロエベラを含む植物抽出物が抗酸化・抗炎症・抗菌作用により創傷治癒活性を示すことが報告されています。PubMed
| 研究テーマ | エビデンス強度 | 補足 |
|---|---|---|
| IBS症状緩和 | 低〜中 | メタ解析で症状改善 |
| 創傷治癒 | 低 | 糖尿病性足潰瘍で治癒促進 |
| 肌の保湿 | 低 | 内服で肌水分・コラーゲンスコア改善 |
摂り方とタイミング
脱色ゲルのジュースは朝夕の食前に30〜50mlを水で薄めて飲む方法が一般的です。
粉末やカプセルは製品表示の推奨量(多くは100〜300mg相当)を守り、水分と一緒に摂取してください。
胃が敏感な人は食後に切り替え、ガスや腹痛が出る場合は減量または中止しましょう。
栄養素どうしの関係と注意点
プレバイオティクスとして腸内細菌のバランスに働く可能性があるため、プロバイオティクスと組み合わせると腸内ケアが整います。プロバイオティクス10株の記事参照。
食物繊維(アップルペクチンやβ-グルカン)と一緒に摂ると、便通や血糖コントロールがサポートされます。アップルペクチンの記事、β-グルカンの記事参照。
アロインを多く含む製品は下痢・脱水を招きやすく、妊娠中・腎疾患・血糖コントロール薬服用中の方は医療職に相談してください。
| 組み合わせ | 推奨度 | コメント |
|---|---|---|
| アロエ×プロバイオティクス | ◎ | 腸内環境とバリア機能を補完PubMed |
| アロエ×食物繊維 | ○ | 血糖・便通ケアを多面的にサポート |
| アロイン含有製品×薬物療法 | △ | 下痢・薬効変化の恐れ、脱色製品を選択 |
食品から摂るには
脱色済みのアロエジュースや、砂糖不使用のアロエキューブをヨーグルトに加える方法が一般的です。
市販のヨーグルトやゼリーは糖質が高いことがあるため、原材料表示を確認し、甘味料の摂り過ぎに注意してください。
葉を自分で処理する場合は、外皮を厚めに削ぎ落とし、透明なゲルのみを使用します。
